蓄電池のメリットは?蓄電池の必要性とおすすめメーカー

災害時にあるととても助かる蓄電池。値段の高い定置型から手ごろな値段で購入できる持ち運び可能なポータブル型まで種類は様々です。いざという時に蓄電池を備えておけば、電気がなくて不安な日々を送らずに済むことができます。では蓄電池を導入するメリットは何なのでしょうか?蓄電池のメリット・デメリット、必要性とおすすめメーカーについて解説していきたいと思います。

蓄電池のメリット

蓄電池のメリットは5つあります。

①太陽光発電と連携して効率がアップ

②災害時による停電が起こっても安心

③ピークシフトに貢献できる

④パワコン交換で経済的

⑤電気自動車と相性がいい

太陽光発電と連携して効率アップ

太陽光発電と蓄電池を連携させると、太陽光の買電量をアップさせることができます。それだけでなく、太陽光発電が発電できない夜間や早朝、夕方、悪天候日など、蓄電池に貯蓄した電気を使うことができるのでとても効率的です。夜間に電気代を貯めて日中に放電すれば電気代を節約する事もできます。

2019年には太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)の買電期間が終了する人が現れ始めます。これを卒FITと呼び、卒FIT向けに電力買取を行う事業者が現在増加しています。

しかし、2009年時のFIT電力買取価格は48円だったのに対して卒FITの電力買取価格は8~11円となっており、大幅な値下げを感じるでしょう。せっかく発電した電気が10円程度でしか売電できないのなら売るよりも自家消費に切り替えた方がお得です。家庭用蓄電池を設置すると電気代を自家消費で節約することができます。十分メリットがありますので、卒FITの方は家庭用蓄電池を設置する事をオススメします。

災害時による停電が起きても安心

災害時に停電になっても非常用電源として使うことができるので、安心して普段通りの生活ができます。エアコンなど、 電気がないと命の危険にかかわる電気機器もあります。そういう時、非常用電源として蓄電池があるととても安心できますよね。

太陽光発電と蓄電池を連携させれば、もし停電が1週間続いたとしても節約すれば電気を使用する生活が送れるでしょう。

製品によりますが、停電時に使いたい家電製品をあらかじめ設定しておくことができ、太陽光発電や蓄電池から自動で電力供給が開始され、12~24時間連続で使用可能なものもあります。また、太陽光発電の発電量に余裕があれば、蓄電池への充電が日中にできる製品もありますので、さらに安心ですね。

定置型蓄電池は大型でも長時間使うことができ、災害時の貢献度が高いです。

たとえば6.5kWhの定置型蓄電池なら同時に合計で1220Wの電化製品を使用する事が出来ます。そうするとエアコン(650W)、テレビ(150W)、スマホ充電(15W)、照明(10W)と使えるため、停電しても安心して生活を送ることができますね。

定置型蓄電池はポータブル蓄電池より値段は高いですが、その分蓄電量も多いため電気料金を大きく節約できるので、初期費用は節約した分で回収できると言えるでしょう。

ピークシフトに貢献できる

ピークシフトとは、電力需要のピークである13~16時を避けて電気を使用する事です。蓄電池があれば供給されている電力会社からの電気を使う時間帯をずらすことができ、電力需要ピークの山を減らすことが可能です。電力会社は電気の需要に合わせて火力発電や水力発電などを調整し、発電設備を動かしたり止めたりしています。電力需要の山と谷を減らすと発電設備の稼働効率が良くなり、無駄なエネルギーを使う必要がなくなります。蓄電池があれば電力需要のピークの山と谷を減らすことが可能ですので、エネルギー事情に貢献する事ができます。

パワコン交換で経済的

太陽光発電を設置して数年が経ち、蓄電池も導入したいがパワーコンディショナーの買い替えもしたい。そんな方にはパワコン一体型蓄電池がオススメです。太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナーを一体化しているため、省スペースでパワコンの買い替えを兼ねることができるのでとてもお得です。以前のパワコンよりも交換効率がいいため、設置容量が変わらなくても売電量が増えて経済効果が高まります。

電気自動車の相性がとてもいい

自家発電した電力で燃料を賄うことが可能ならば、電気自動車が100%エコなソーラーカーになります。太陽電池モジュール、家庭用蓄電池、電気自動車内臓蓄電池をシームレス連携してくれるトライブリッド蓄電システムにより、昼間電気自動車で出かけても蓄電池に発電した電気を貯蓄することができます。それだけでなく、蓄電池に貯めておいた電気を電気自動車に充電可能です。日中に電気自動車を使う人もトライブリッド蓄電システムの蓄電池を使えば、電気の流れを賢く連携して太陽の力だけで電気自動車を走らせることも可能です。

蓄電池のデメリット

①容量によって使える電気量が異なる

②電池ユニットの経年劣化

③設置スペースが必要

蓄電池と言っても貯蓄できる電気は無限ではありません。ポータブル型となると蓄電用量は少なくなり、使った分は減るので非常用に蓄電しておく必要があります。

蓄電池は使える量を意識しながら電気を使うことが大切で、モード設定、放電開始時間、残量などの設定を使いこなせるようになりましょう。そうすると自然と節電の意識を持つことができるでしょう。

充放電回数には寿命があり、交換が必要です。充放電回数の寿命を超えると蓄電池容量は徐々に減っていき、劣化するので交換が必要です。メーカーによって保証期間も充放電サイクル回数や残存容量が異なるので、選ぶ際はしっかりと製品の説明を聞きましょう。

家庭用蓄電池の定置型はだいたい幅100cm、奥行き30cm、高さ120cm程あります。蓄電池は敏感なので、高温や低音になりすぎず、結露をしない場所に設置しなければいけません。

蓄電池導入費用はだいたい100万円~220万円程だと言われています。負担を軽減するためにローンを活用する手もあり、太陽光発電をこれから購入する方は一緒にローンを組むことができます。また、太陽光発電をすでに設置済みの方は蓄電池単体でもローンを組むことができます。それだけでなく申請すれば国からの補助金がもらえるのでぜひ活用してみてください。

蓄電池は未来を見据えている

蓄電池は欠かせない重要技術であり、2030年に22~24%の再生可能エネルギーを目指すエネルギーミックスを揚げる日本にとって重要な位置に置かれていると言えます。

工場やビル、住宅や家電、電気自動車用、そして災害時だけでなく売電など、太陽光などの再生可能エネルギーと蓄電池の組み合わせは欠かせないものとなり、どんどん幅を広げていっています。

クリーンエネルギーへの重点シフトが東日本大震災を受け考えられるようなりました。原発依存度を低減し、化石燃料依存度を下げるために、省エネルギー化を進める必要があります。それだけでなく、再生可能エネルギーや蓄電システム等にエネルギー構造の重点を移動させていく必要があります。そのためには、国民一人一人がエネルギーの生産者として再生可能エネルギーや蓄電システムを使いこなさなければいけません。それにより集中型エネルギーシステムから分散型エネルギーシステムへと移行し、よりよい未来が実現すると言えるでしょう。

分散型エネルギーシステムとは

地域の特徴をふまえ、再生可能エネルギーなどを活用する分散型エネルギーシステムが従来の集中型エネルギーシステムに代わろうと注目を集めています。火力発電所や原子力発電所など、従来の集中型エネルギーシステムの脆弱性が東日本大震災により浮き彫りとなり、分散型エネルギーシステムは生まれました。発電した電力を10年間電力会社に売電する契約を結ぶFIT制度は一般家庭に太陽光発電を浸透させ、分散型エネルギーへの移行目的のために普及したのではないかと言えるでしょう。

再生可能エネルギーや熱源より電力と熱を生産し供給するシステム(コージェネレーションシステム)などの機器単体と電気の可視化を行うHEMSなどのエネルギーマネジメントシステム、電気を貯蓄する蓄電器などを組み合わせることによって分散型エネルギーシステムは実現可能となります。蓄電池は今後ますます需要と必要性が増していくことでしょう。

ZEHとZEBの普及

ZEH(net Zero Energy House)とは1年間で消費する家庭のエネルギー以上のエネルギーを創り出す住宅のことです。日本は平均的な新築住宅が2030年までに自宅の太陽光発電や蓄電池、HEMSによる節電によって、電力会社から電気を購入せずに必要な電力を賄える住宅を目標としています。これと同じ考え方にZEB(net Zero Energy building)もあり、これらに蓄電池は欠かせません。蓄電池が新築住宅に必ず必要になる時が来ているのかもしれませんね。

蓄電池のおすすめメーカー

家庭用蓄電池のおすすめメーカーとして4つ挙げます。

パナソニック

パナソニック製の家庭用蓄電池はラインナップが豊富です。

太陽光パネルと蓄電池を組み合わせる「創蓄連携システム」、小容量壁掛けモデル、省スペースの小型・高出力モデルなどたくさんあります。

シャープ

太陽光発電システムとの連携が便利な蓄電池を後押ししていて、太陽光発電と蓄電池を一体としたパワーコンディショナー(パワコン)タイプを発売しています。

また、重塩害地域や寒冷地など環境の制約の大きな地域でも使用可能な、屋内設置型蓄電池の販売、専用のクラウドシステム「HEMS」と組み合わせることで、環境に合わせて電力を管理可能な特徴があります。

ニチコン

家庭用蓄電池として、16.6kWhと大容量のモデルを販売しており、多岐に渡る使用用途に対応可能です。非常時の持ちはこびに便利なポータブルタイプ、小容量タイプ、大容量タイプ、太陽光発電システムと連携可能なハイブリットタイプなどラインナップが豊富です。

京セラ

様々な容量の蓄電池を発売している卒FITユーザーが多い太陽光発電メーカーです。

太陽光やHEMSとの連携可能なモデルもラインナップされており、メーカー保証も10年と安心できます。

テスラ

テスラはアメリカの電気自動車企業です。Powerwallと呼ばれる蓄電池を販売し、蓄電池関連事業にも力をいれています。日本国内でも2020年の春から発売を開始しました。

本体価格が100万円以下なだけでなく、大容量・高出力、スマホとの連携も可能なので、国内でとても注目が集まっている蓄電池です。

まとめ

(200字)

蓄電池のメリット・デメリット、必要性とおすすめメーカーについて解説してきました。以下まとめになります。

・蓄電池の最大のメリットは災害時に電気のある生活を送ることができるので命の危機を回避することができる

・クリーンエネルギーにシフトするには蓄電池は必要

・蓄電池×太陽光発電×HEMSの組み合わせは分散型エネルギーシステムを実現可能にする

蓄電池は私たちの生活にとても密着していて、次のエネルギーシステムを担う役割があります。ぜひこの機会に蓄電池導入を検討してみてはいかがでしょうか。以上、蓄電池のメリットと必要性、おすすめメーカーでした。

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蓄電池コンシェルジュは、蓄電池を購入しようとお考えの方々に、蓄電池を活かした暮らしをするための上質なコンシェルジュサービスをご提供しております。再生可能エネルギーに理解のある方々にご利用頂くことが「脱炭素社会」実現へのカギとなります。蓄電池コンシェルジュは、文化的、社会的資産を後世に引き継ぎ、社会的責任としての取組みのみならず、日本の人口減少と地球温暖化の危機を救うためのお手伝いをさせて頂いております。

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蓄電池コンシェルジュ代表
根上 幸久

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