蓄電池を導入して電力会社から安く電力を買って節約しよう!

2016年3月までは北海道・東北・東京電力・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄の10電力会社が独占していましたが、2016年4月から電力の自由化になり、多くの「新電力」と呼ばれる会社も提供可能となりました。

各家庭に電力を送る送電線は従来の10電力会社のものを使っており、新電力と契約した場合も同じで影響力は強いです。しかし、2020年には発送電分離が始まり、10電力会社の送電部門が発電会社から分離する事になります。

また、太陽光電池と蓄電池と深夜料金を組み合わせる事によって、環境面においても節約面においてもとてもお得に削減することができます。

電力会社の電気料金とはどのようなもので、蓄電池や太陽光発電とどのような関係があるのかを解説していきます。

電力会社と基本料金

電力会社とは電気を需要とする場所に供給する会社のことです。電機は火力発電所や原子力発電所によって作られます。電気を受け取るとその対価として電気料金を支払わなければいけません。

電気料金とは、電力会社や契約種別によって電化割引がありますが、この場合割愛し、基本料金+電力量料金+再エネ賦課金±燃料調整費が基本的な計算方法になります。

基本料金はメニューごとに設定されており、契約する電力の消費量(kW)や電力の容量(kVA)によって決まります。

電力量料金は契約したメニューの単価に使用した電力量をかけていきます。時間帯別に料金が変わる場合は時間帯別単価に使用料をかけます。

再エネ賦課金の計算方法は、経済産業大臣が定めた単価に電力使用量をかけたものです。再生可能エネルギーの利用を促進するため、太陽光や風力、地熱などで発電した電力を電力会社が買い取るよう決めて、その費用の一部を消費者が負担する制度が2012年から始まりました。当初1kWh×0.22円でしたが、2018年になると1kWh×2.9円になっています。

燃料調整費は調整単価に電力使用量をかけて算出されます。火力発電を稼働させるために消費者に一定額負担してもらう制度です。1996年から始まりました。

電気料金プランを選ぶ注意点

家庭用蓄電池を導入している場合、電気料金プランを選ぶ時の注意点は3つです。

①電気を購入する時間帯に偏りがある

②契約容量は小さくならない

③オール電化住宅の場合、新電力プランに乗り換えると電気代が高くなる

蓄電池がない一般家庭は、普通の人の活動に合わせて使用料のピークが朝から夜にかけてになります。しかし、蓄電池を導入している家庭は人の活動と電力会社からの買電量(電気の使用量)は比例しないことが多いです。

家庭用蓄電池を導入している家庭は、電気を購入する時間帯が一般家庭と異なります。

一日中同じ料金単価プランの場合は関係ありませんが、朝から夜の時間帯の購入量が少ない場合、時間帯によって料金単価が変わるプランを選んだ方が断然お得です。一度、自宅の電気買電状況をチェックするといいでしょう。

電気の基本料金は契約容量が大きければ大きいほど高くなります。太陽光発電と併用している場合、電力会社から買電する量は一般家庭よりも少なくなります。しかし、蓄電池のみの場合でも太陽光発電と併用している場合でも、電気契約容量は一般家庭と変わらないことが多いです。一般家庭と比べ基本料金の割合が大きいことを覚えておいてください。

蓄電池を検討している家庭はオール電化住宅も考えの内に入っているでしょう。オール電化住宅の場合、電気料金プランは大手電力会社のオール電化用プランになります。オール電化住宅は新電力に乗り換えると電気代が大幅に高くなるのでご注意ください。

3つの注意点を踏まえた上で、蓄電池を設置している家庭にオススメの電気料金プランは3つです。

①Looopでんき

②楽天電気

③シン・エナジー

それぞれ特徴を解説していきます。

Looopでんき

Looopでんきは太陽光発電を設置している世帯にとてもお得なサービスを提供しています。

Looopでんきは使用量に応じて料金が発生する「基本料金0円」プランです。契約アンペアが大きいとお得になります。

それだけでなくLooopでんき+というサービスも提供しています。Looopでんき+とは、太陽光発電を設置している世帯が余剰電力の売電先をLooopに変更すると、Loop電気の通常価格が1円/kWh割引になるサービスです。通常料金でも安いのですが、割引が適用されると更に安くなり、これはとてもお得ですよね。

楽天でんき

蓄電池のみ導入し、太陽光発電を設置していない世帯にオススメなのが楽天でんきです。基本料金0円で、ポイント還元がとても嬉しい料金プランとなっています。

シン・エナジー

シン・エナジーは太陽光発電や蓄電池と組み合わせるとお得になる生活フィットプランがあります。

生活フィットプランは夜間の料金が安く使える時間帯が他社より長く、休日にも安い料金単価が適応されます。9時から18時の平日昼間の料金単価が高く設定されていて、この時間帯の買電量を少なくすればお得に使うことができます。

とてもお得な深夜料金とは

深夜の電気料金は昼間よりも基本3~6割程度と安く設定されています。深夜電力を効率的に使うことは電気代節約につながります。深夜の電気料金が安い理由は人の活動する時間と電力会社の出力調整に理由があります。

その地域全体の電気使用量を予測し、火力発電や原子力発電所などで電気を作り、量を調整しながら、電気会社は給電しています。発電所によってつくられる電気のコストは差が出るため、電気の需要が大きくなるとコストが高い発電所を稼働させなければいけません。

電力会社は電気の需要が大きい日中の電気使用量を減らして、需要の少ない深夜の電気使用量を増やし、その差を平準化することで全体的なコストを抑えたいのです。

多くの人が活動する日中に一日の電力使用量は大きく増加し、夜は少なくなります。電力が多く使用されている時間帯に標準を合わせて電気を供給するので、消費量が少ない夜間には電力が余っています。電気の使用量が日中に集中しないよう、電力会社は電力が余っている夜間に使ってもらうために深夜の電気料金を安くしているのです。

夜間の電気料金が安くなるのは嬉しいのですが、その反面、日中の電気料金プランが通常の料金プランに比べて割高になります。それを解決するために、太陽光発電で日中は発電してその電力を使い、電力会社からの給電はできるだけ夜間に使うと節約できます。

蓄電池があれば深夜電力を貯蓄しておいて、それを日中に使うのもいいでしょう。

太陽光発電と蓄電池を組み合わせて導入している場合、日中に発電した電気の内、余った電気を蓄電する事ができ、それを夜間に回して電力会社から電気を買う量を減らすこともできます。

太陽光発電からの余った電力を蓄電すると、悪天候の日や停電した時など太陽光発電からの発電量が少ない時は夜間に安く電気を買って蓄電し、日中に使うのが大変お得です。5kWの太陽光発電を設置すると最大20kWhの電力を作ることができます。余剰した電力を蓄電し、自家消費すれば電気代ゼロも難しくはないでしょう。

家庭用蓄電池はお得なだけでなく、環境面にも貢献しています。電気は火力発電所や原子力発電所で生み出されます。発電効率の高い発電所を中心として、電気の需要が少ない深夜の時間帯に発電しています。そうするとコストが安くなり、消費するエネルギーも小さく、排出するCO2の量も減ります。日中の電気使用量を減らし、深夜の電気使用量を増やすと省エネやCO2削減貢献へ繋がります。電気料金も節電できて環境面にも貢献できるなんてとても素晴らしいですよね。

ダブル発電

ダブル発電とは、太陽光発電と蓄電池を併用して発電する事です。ダブル発電とそうでない場合、従来売電価格はダブル発電の方が数円安く設定されていました。しかし、2019年度から価格差がなくなったので、太陽光発電と蓄電池の併用は売電収入を増やす方法としてオススメと言えます。

太陽光発電をすでに設置している場合、併用すると電気代をさらに安く節約できます。各家庭ごとに電気の使い方は異なりますので、蓄電池の容量やタイプを選ぶ時は一度電気の使い方や電気料金を見直してから検討し、より安くなるように心がけましょう。

また、パワコンと一体型の蓄電池を購入すれば省スペースになり、パワコンは最新機種になり売電量も増え、買い替えにもなりますのでとてもお得です。

それだけでなく、災害時の停電など非常用電源として蓄電池を導入する事はオススメです。電気があると思うだけで、不安な心も少し和らぐことができます。

非常用電源や電気料金削減を目的として家庭用蓄電池を導入する場合、利用方法は夜間の安い電力を利用して充電し、消費電力が増加する日中に放電する事がメインとなります。

そのためには蓄電池の導入に合わせ、夜間の電力が安いメニューに変更するのがいいでしょう。

電力会社によってプランの詳細内容は異なりますが、夜間の料金単価が日中と比較して約1/2~1/3程度安く設定されている事が多いです。

日中使用する電気を蓄電池からの放電だけでは、家族構成やライフスタイルによっては賄えない場合もあるでしょう。それらを考慮した上で容量に余裕のある蓄電池を導入し、夜間の料金単価が安い電力メニューを選択するのがベストです。入念なシミュレーションによって選んだ適切な蓄電システムと電力メニューにより、電気料金は最大限に節約することができるでしょう。

「夜間電力+蓄電池」と「夜間電力+蓄電池+太陽光発電」を比べると、使用電力が1日20kWの場合、1年で最大146,000円、10年で146万円の差額が出ます。太陽光発電と蓄電池は一般家庭からするととても高額です。しかし、太陽光発電と蓄電池と夜間電力の組み合わせは長期的にみるととても大きな節約につながります。蓄電池と太陽光発電を導入し、夜間に電力を買電することを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

電力会社と電気料金について解説してきました。以下まとめになります。

・電気料金は時間帯によって隔たりがある

・深夜料金はとてもお得

・太陽光発電と蓄電池と深夜料金を組み合わせると電気代0円が実現できるかもしれない

太陽光発電と蓄電池を組み合わせれば、電力会社から電気を買わなくていい時代が来るかもしれません。そうなるとCO2削減に大きく貢献でき、地球環境も益々よくなり、私達もお得に節約できてWin-Winですね。

以上、電力会社と電気料金についてでした。

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蓄電池コンシェルジュは、蓄電池を購入しようとお考えの方々に、蓄電池を活かした暮らしをするための上質なコンシェルジュサービスをご提供しております。再生可能エネルギーに理解のある方々にご利用頂くことが「脱炭素社会」実現へのカギとなります。蓄電池コンシェルジュは、文化的、社会的資産を後世に引き継ぎ、社会的責任としての取組みのみならず、日本の人口減少と地球温暖化の危機を救うためのお手伝いをさせて頂いております。

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蓄電池コンシェルジュ代表
根上 幸久

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